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CASE001:
「押してはいけない」『Don’t Push the Button!』にみる行動心理学とカリギュラ効果

米国でベストセラーを記録した絵本『Don’t Push the Button!
子供だけでなく、大人も引き込む楽しい作品だ。
日本語版もリリースされており、表紙を見かけた大人も多いと思う。

しかし、このシンプルな物語には、深い行動心理学の要素が潜んでいる。
この絵本を通してカリギュラ効果世界共通の行動心理
そして心理学とストリートカルチャーを融合させたブランド「Don’t Push
へのインスピレーションについて掘り下げていく。
 

カリギュラ効果:禁じられたことへの欲望

『Don’t Push the Button!』は、
主人公ラリーが「絶対に押してはいけない」ボタンに直面するというシンプルな設定。
この背後には心理学でいう「カリギュラ効果」が見られる。
カリギュラ効果とは、禁止されると逆にそれをしたくなる心理的現象。
映画『カリギュラ』の宣伝戦略に由来し、「見るな」と言われたものほど好奇心が強くなることから通称として呼ばれるようになった。
物語の中で、読者は「押してはいけない」というルールに抵抗し、
そのボタンを押してみたくなる衝動にかられる。
このような状況は、日常生活でもよく見られ、
たとえば「立入禁止」と書かれた場所や、
「ここを触るな」と言われるものに対して、
私たちは無意識のうちに興味を抱き、禁止された行動に惹かれてしまう。
このカリギュラ効果は、人間の根本的な欲望
”自由に行動する権利が制限されると、その制限に対抗する心理”
を巧みに反映しており、絵本を読む子供たちも、大人も、
この欲望に駆られて笑いながら楽しむことができる。
 

世界共通の行動心理

『Don’t Push the Button!』に描かれている「押してはいけない」という
シチュエーションは、世界中どこでも共通する普遍的な行動心理である。
国や文化を問わず、人々は「禁止」されると逆にその行動を試してみたくなる性質を持っているからだ。
この心理現象は、幼少期から自然に身につくもので、
たとえば、子供は親や教師から何かを禁止されると、好奇心や反抗心からその指示に逆らうことがある。
このような行動は、自己表現や成長の一環として自然なものであり、
世界中の人々に共通して見られる。
さらに、大人になっても、社会的なルールや制限が加わると、同様の心理的抵抗が起こる。
規則に挑戦することで個人の自由を守りたいという欲求から生じることが多く、国や文化を超えて、世界で共通する行動心理そのものである。

『Don’t Push the Button!』から「Don’t Push」ブランドへのインスピレーション

Don’t Push」は、心理学とストリートカルチャーを融合させた独自のコンセプトで、絵本のテーマに大きなインスピレーションを受けており、
特に、禁止されることへの反発心自由を求める欲望という人間の根本的な感情を捉え、ファッションやデザインに反映させている。
「Don’t Push」というブランド名自体が、カリギュラ効果を象徴しており、
ストリートカルチャーの自由と反抗の精神を表現している。

最後に

絵本『Don’t Push the Button!』は、
子供向けのユーモラスな物語でありながら、行動心理学の深いテーマを内包している。
カリギュラ効果という世界共通の行動心理がこのシンプルな絵本に詰まっており、
それが「Don’t Push」にも強いインスピレーションを与えている。
禁止されることへの反発や自由への渇望は、私たちすべての人間に共通するものであり、それを理解することで、より深いレベルで自分自身だけでなく、あなたの周囲の人間にもファッションを楽しませることができる。
「押すな」と言われても、どうしても押したくなる。
この普遍的な心理が、私たちの日常やカルチャーにどのように影響を与えているのかを考えると、行動心理学の面白さが見えてくる。
ちなみに
幼少期にみられる「イヤイヤ期」、海外では「The No stage」と呼ぶ。
イヤイヤ期が起こる原因は様々だが、カリギュラ効果もそのひとつとされる。
人間の本能を理解した上で、親としてスマートに対応したい。

「イヤイヤ期を楽しめるほどの余裕を」


 

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